
ちゃんと眠れたはずなのに、朝がつらい。
そんな経験はありませんか。
ぐっすり眠ると、朝の一杯のコーヒーのように、目覚めの時間にコルチゾールが分泌されて、体は起きる準備を始めます。

眠りにくいときに薬を使うのが一番助けになると考える方は多いです。
ただ医薬品によっては、入眠させても夜中に目が覚める。あるいは、飲むと朝が起きにくいという方もいるようです。
アロマテラピーはどうなのでしょうか。
香りなど気休めにすぎない考える方もいるかもしれません。
ラベンダーの香りのある環境で眠ることで途中覚醒が起こりにくくなり、就寝時に用いると、朝のコルチゾール分泌が高まりやすいという報告があります。このコルチゾールが朝の目覚めのスイッチになります。
一方でコルチゾールは一般に「ストレスホルモン」と呼ばれ、強い緊張や不安があるときに分泌が高まります。ラベンダーの香りは、ストレスがかかっている状況では、このコルチゾールの分泌を穏やかに低下させる方向に働くことが知られています。
香りは、古くから心身の緊張を和らげ、眠りのために用いられてきました。
今日でも、高齢者施設ではラベンダーの香りを用いることで、入所者の方の夜間の覚醒が減り、日中の活動性が高まったという報告があります。
もちろん、すべての人、すべての状況で、香りが安眠を約束するものではありません。
それでも、体に負担の少ない方法として、自然の香りを試してみる価値はあるのではないでしょうか。
ラベンダーは、リラックス効果のある香りとしてよく知られています。
気持ちを落ち着け、ドーパミンやセロトニンといった心の安定に関わる神経伝達物質を放出する可能性があります。
その結果、精神的な緊張やストレスがやわらぎ、血圧や心拍数が下がりやすくなります。
さらに、体の深部体温の低下が促され、体は少しずつ眠りのモードへと切り替わっていきます。
ラベンダーに限らず、気持ちが落ち着き、心地よいと感じる香りを使ってみるのもよいでしょう。
香りを就寝前に一定期間使うことで、「眠る前の合図」として条件付けされ、睡眠習慣を整える助けになることもあります。
眠りのためには、強い香りよりも、やわらかく感じる香りがおすすめです。
香りを鼻に近づけて深く吸い込むのではなく、部屋の空気にふわっと混ざる程度に香らせてみてください。

「香っているか、いないか」くらいのほのかな香りのほうが、体は安心して、自然な眠りのリズムに入りやすくなります。
就寝前に、心地よい香りと過ごす時間を、ひとつの習慣として作ってみるのはどうでしょうか。
