
メンタル不調のある方は、太りやすいように感じていました。
「私が太ってるのは、食べ過ぎじゃないの。これは遺伝よ」と言っている方がいました。
普通に元気な方です。頑張り屋さんでががむしゃらに動いてしまう人ですが、ドーンと落ち込むことも多いことを聞いています。
太ってしまいやすい原因の一つに不眠があります。
眠れないと食欲増進ホルモンが増えて、抑制するホルモンが減少します。そのため食欲のコントロールが難しくなり、また、睡眠中に分泌される成長ホルモンも減り、代謝が落ちてしまいます。
たとえ眠れたとしても、ストレスが長く続くと悪影響があります。
ストレスホルモンと血糖値

仕事上のプレッシャー、対人関係の悩み、家族内のトラブルなど、ストレスを感じる場面はいろいろあります。
そのようなストレスを感じると、コルチゾールというストレスホルモンを分泌して対処しようとします。コルチゾールがあると、困難の中でも頑張れるように心拍数や血圧をあげてくれます。糖分が脳にたくさん行くように、血中に糖を放出します。そのため脳の働きは活性化し、ストレスの中でも気持ちの余裕ができたりします。
ストレスがあるときに甘いものを食べたくなるのは、実は脳が、糖分で放出されるセロトニンやドーパミンのもたらす快感やリラックスを求めてしまうからなんですね。
短期のストレスは心身を活性化するものとなりますが、ストレスが長引くとコルチゾールが過剰に分泌されて、様々な不調があらわれやすくなります。
コルチゾールを出している副腎が疲れてしまう。そのことについては、別の場所で書きますね。
コルチゾールの分泌は、体にとって必要なものなのですが、高い状態が続くと「インスリン抵抗性」を引き起こしてます。
ストレスを感じたときに、コルチゾールはエネルギーとなる糖を血中に放出し、血糖値が上がります。すると膵臓は、上がりすぎた血糖値を下げようとインスリンを分泌します。
この状態が慢性的に続くと、インスリンが効きにくくなり、血糖をうまく細胞に取り込めなくなります。これが「インスリン抵抗性」です。
さらにコルチゾール自体にも、インスリンの働きを弱める作用があるため、ストレスが続くほどこの状態は起こりやすくなります。
心と身体に起こる変化
インスリンが十分に働かないと、血中に余った糖は脂肪として蓄えられやすくなります。
そのため、強いストレス状態で甘いものを頻繁に摂ると、体脂肪が増えやすくなるのです。
また、血糖値が急激に上がって下がる状態を繰り返すと、イライラ、不安、気分の落ち込みなど、メンタル面にも影響が出やすくなります。
「甘いものがやめられない」「気分が安定しない」と感じる背景には、こうしたホルモンと血糖の影響が隠れていることも少なくありません。
こまで、ストレスとコルチゾール、血糖やインスリンの関係についてお話ししてきました。
これを踏まえて、最初に触れた「太りやすさ」と「メンタル不調」の話に戻ってみたいと思います。
一見すると元気で、頑張り屋さん。
人一倍動き、責任感も強く、つい無理をしてしまう人ほど、実は体の中ではストレスへの対応が長く続いていることがあります。
食べすぎているわけでも、意志が弱いわけでもないのに体重が増えやすい。
気分が落ち込みやすく、甘いものがやめられない。
それは「性格」や「遺伝」だけの問題ではなく、長く続いたストレスによって、ホルモンと血糖のバランスが崩れているサインかもしれません。
頑張りすぎる人のためのアロマケア

仕事の忙しさ、人間関係、介護や子育てなど、私たちは日常の中でさまざまなストレスを感じています。
そんなときは、考えなくても体に届く「香り」で切り替えを試してみてください。
ストレスを感じたときに選びたい精油
- ラベンダー
副交感神経を優位にしてリラックスさせ、ストレスを軽減させます。
プレッシャーのかかる状況下でもコルチゾールの上昇を抑える傾向が報告されています。 - ベルガモット
ラベンダーと同様にリラックス成分を多く含み、緊張や不安な気持ちを和らげてくれます。
芳香浴によって、長時間勤務の看護師のストレスや疲労感が軽減したという報告もあります。 - ヒノキ
木の香りには、血圧や脈拍数を下げ、心身を落ち着かせる作用があるといわれています。
葉の香り、材の香りのどちらも、副交感神経を優位にし、緊張を和らげてくれます。 - ゼラニウム
リラックスさせながら、気持ちを明るくしてくれる香りです。
ストレス時の疲労感を軽減し、情緒を安定させる働きがあるといわれています。
ここでは、いくつかの実験においてコルチゾールに変化が見られたと報告されている精油を取り上げました。
ただし、香りの感じ方は人それぞれ異なります。
これまでの経験や記憶の影響を受けることもありますし、
その日の体調や気分によって、香りの印象が変わることもあります。
そのため、必ずしもここで紹介した香りにこだわる必要はありません。
実際に使ってみて、ほっと力が抜ける感じがする香り、
「心地いい」と感じる香りを選ぶことが、何より大切です。
ぜひ日常の中で、自分にとって無理なくリラックスできる香りを探してみてください。

