動物たちも自分に合う香りを知っている

香りが届く場所は、脳の中でも「感情」や「本能」と深く関わる“旧脳”でしたね。
だから匂いは、動物たちの得意分野でもあります。

実は、動物たちもアロマテラピーをしているんですよ。
今日はそんなお話をしてみたいと思います。

たとえば犬は、人間の何千倍〜何万倍も嗅覚が優れていると言われます。
人がスープの匂いを感じるとき、犬はその中の材料までかぎ分けているそうです。

人間には、ひとりひとり違う“その人だけの匂い(臭紋)”があります。
犬にはそれが分かるのでしょう。
長く離れていたご主人と再会した犬が、嬉しそうに飛び跳ねる姿を見たことはありませんか?
犬にも「プルースト効果(香りで記憶がよみがえる現象)」があるのかもしれません。

イギリスの大学で、動物とアロマについてのこんな観察がありました。

ローズの香りを好んだカメレオンがいたそうです。
ローズは、心の中にたまったネガティブな感情をやわらげる香りとして知られています。

そのカメレオンは、ローズの香りを吸い込むと、怒ったときに出る黒い斑点が
出たり消えたりをくり返し、
しばらくすると落ち着いたように満足して去っていったそうです。

動物も、香りで感情を整えているのかもしれません🌿

ケニアでは、家族を失った孤児の象たちのケアに、アロマテラピーが使われた例があります。

家族を失い深い悲しみを抱える赤ちゃん象たちには、心のケアが必要でした。
中医学では「悲しみは肺に影響を与える」といわれますが、実際に象たちは肺炎で命を落とすことも多かったそうです。

そこで使われたのが、象たちの故郷に自生するレモンバーベナの精油です。
この香りには、肺炎桿菌や黄色ブドウ球菌、サルモネラ菌などへの抗菌作用があり、
悲しみや混乱、ふさぎ込みを和らげる働きがあるといわれます。
傷つきやすい成長期の子供たちによく使われる精油でもあります。

また、呼吸器によいミントレモンユーカリを好んで選ぶ子象もいました。
その香りを吸い込み、痰を出したあと、安心したように深い眠りにつきました。
寝ている間、年上の象がその子の頭をずっと鼻で撫でていたそうです。

さらに象たちは、故郷で自生しているミモザの香りも好みました。
この香りを与えられたとき、象たちの目からは涙がこぼれ落ちました。
その様子は、喪失感や悲しみを解放しているかのように見えました。

その他に、ローズやアンジェリカルートの香りを選んだ象たちもいました。
ミモザ精油には、不安やストレス、神経過敏をやわらげ、心の混乱を解消し、不安や恐れを静める作用があるといわれています。
(この内容は、イギリスIFPAのセラピストの臨床報告で、日本ではこのような使用はされていません)

悲しみにある人間が香りに癒しを求めるように、
野生の動物たちもまた、自分の心を癒す香りを知っているのかもしれません。

最近では日本でも、ペットのためのアロマテラピーが取り入れられるようになりました。
ワンちゃんへのアロママッサージなどもありますが、
飼い主さんが香りを選ぶのではなく、
ペットたちに“好きな香り”を選ばせてあげると、今の体調や気分もわかるかもしれませんね🐾🌿

こんなふうに、人間も動物たちも、
どんな香りが「今の自分に必要なのか」を、無意識のレベルでちゃんと選んでいます。


人は、精油の成分や効能で、使う香りを選ぶことがあります。でも、何も考えずにただ良い香りと感じるものを手に取るだけで、今の自分にぴったりな香りを選べるかもしれません。選ぶ香りで、今の体調や精神状態が分かることもあるのです。

香りを選ぶとき、潜在意識や直感が反応しているのかもしれませんね。

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